TOP Conditioning Journal Conditioning Magazine 【アーティスト・奥田 雄太】最も大事にしているのは「睡眠」!パフォーマンスを維持するための独自のコンディショニング術とは

【アーティスト・奥田 雄太】最も大事にしているのは「睡眠」!パフォーマンスを維持するための独自のコンディショニング術とは

2024.10.17

スポーツ・ビジネス・アート・カルチャーなど各分野で挑戦を続けるプロフェッショナルが、自分の身体にどのように向き合い、どのようにポテンシャルを発揮しているのか。ご自身のライフスタイルで実践されている「コンディショニング※」についてお伺いします。

今回は、画家そしてアーティストである奥田雄太さんがゲスト。ご自身のこだわりが詰まった生活スタイル、そしてそこからたどり着いたコンディショニング術に迫ります。

※TENTIALが定義するコンディショニングはライフパフォーマンス向上のために、体調に関わる全ての要因を良い状態に整えること

コンディショニングについて

── 奥田さんは、普段コンディショニングについてどのくらい意識されていますか?

僕はアーティストとして絵を描く仕事をしています。たまにファッションブランドや企業とのコラボレーションの形で「作品提供」を行なうこともありますが、基本的には作品制作をして個展を開くのが主な活動です。活動の一環として海外渡航がとても多く、ほぼ毎月どこかしらに行っていますね。

そんな状態ですので、もっとも大事にしているのは睡眠……特に飛行機の中での睡眠ですね。一般的にアーティストというと、睡眠に無頓着というか、そもそもあまり寝ていないイメージがあると思います。実際にそういうタイプのアーティストもいますが、もう一つのパターンとして、非常に神経質で繊細なタイプもいます。だいたいこの二つのタイプに分かれることが多いですね。僕は完全に後者です。自分の神経質な部分をとても大切にしていて、寝るときにも自分なりのルールがいくつもあります。それがないと眠れないんですよ。海外出張では、そのルールが崩れることも多くて本当に大変です(笑)。

── 例えばどんなルールがあるのですか?

僕は寝るときにとても神経質で、例えば腹巻きがないと寝られないし、耳栓をしてアイマスクをしないと光が眩しくてダメです。部屋を真っ暗にしないと眠れないし、ちょっとした物音でもすぐ目が覚めてしまう。寝具ももちろん大事。今もずっと、自分に合う枕を探し続けている感じですね。それくらい寝るときには神経質になります。あと匂いにも敏感で、枕に少し香りをつけ、寝る前に布団乾燥機を使って5分間だけ乾燥させて、気持ちいい状態で布団に入ることもあります。長時間寝るわけではないですが、寝ている間はしっかりと休みたいんです。

── 睡眠以外で気をつけていることはありますか?

実は過敏性腸症候群という自律神経の病気を持っていて、意外に多くの人が患っているのですが僕はそれがひどくて。膀胱過活動症もあり、少しでも水が溜まるとすぐにトイレに行きたくなってしまう。だから映画を一本通して観るのも難しいんです。医者からは「気にしないように」と言われるのですが、なかなかそうもいかず苦労していますね。若い時はあまり気にせず飲み食いしていたのですが、歳を重ねてなかなかそういうわけにもいかず……(笑)。自分の体質を理解して、どう付き合っていくかを考えています。

── では、食事にも気を遣っていらっしゃいますか?

こんなことを言っておきながら、超絶な偏食なんです(笑)。好きなものをずっと食べ続けられるタイプで、寿司屋に行ってもマグロしか食べないこともあります。1ヶ月、同じものを食べることもあるくらい。そんな偏食を見直したいし、ダイエットのためにもバランスの良い食事を心がけたり、グルテンフリーを試したり、いろいろなことをやってみたんですが続かないですね。お肉も大好きだし。

──はははは。

でも、お酒は控えるようにしました。仕事柄、会食が本当に多くて。特に年末になると週に5、6回は会食が入るんですよね。ほぼ毎日会食が続く状態。そういう時は、最初の一杯だけは飲みますが、その後は全部ウーロン茶や水に変えて、ゆっくりお酒を控えるようにしています。

── 運動は何かされていますか?

自宅から仕事場まで自転車で移動しているのですが、だいたい10分から15分くらいなので「有酸素運動をしている」というほどでもないですね。

あとは、子供ができたことで生活習慣が改善されました。

子供と遊ぶことで自然に運動もするし、寝る時間も規則正しくなったんですよ。もともと僕は超夜型で、子供が生まれる前は朝まで作業をして、お昼ごろに起きるルーティンだったんです。でも、今は夜12時には寝て、朝6時ごろに起きるようになりました。僕は5〜6時間の睡眠で充分ですし、子供と一緒にいる時間には起きていたいので、自然と早く起きるリズムができています。子供のおかげで睡眠をはじめ、いろんな生活の質が上がったと思います。時にコロナ禍では作品作りのモチベーションにもなりました。

コロナ禍でのアーティスト活動について

コロナでアーティストは「不要不急」とされ、展示のリスケやキャンセルが続いて先の見通しがどんどんつかなくなっていきました。精神的にも追い込まれ、家でも「最悪だ」「やばい」が口癖になってしまっていた時期があったんですよね。でも、現在妊娠中の妻や子供の様子を見ている時に、ちっとも最悪なんかじゃないなと。もしあの時僕が一人だけだったら、「別にどうなってもいいや」と自暴自棄になっていたかもしれません。でも、僕がいないと生きていけない存在がいることに気づいたとき、「まだあれもできる、これもできるじゃないか」と一歩前向きに考えられるようになったんです。

そこからは、アーティストの中でも僕はめちゃくちゃ動いていた方だと思いますね(笑)。もともとアパレル業界にいたので、その繋がりを活かしたり、アーティストだからこそできることを模索したりしていく中で、マスクを大量に作ったりもしました。人を呼べなくなったギャラリーをお借りして、そこでの展示をインスタライブで配信し、買いたいと思ってくださった方がすぐ買えるようにしたり。とにかく、やれることを考えて、ひたすら実行していましたね。

── そんな中で生まれたのが、『with gratitude』をテーマした作品の数々ですね。

そうなんです。コロナ禍で「当たり前のことが当たり前じゃない」と気付いたからこそ、今できている当たり前に感謝できる。その気持ちを伝える手段として花を描こうと。ただ、花には「花言葉」がそれぞれありますから、その意味に縛られないアブストラクトかつ、カラフルな花を描き、見てくださった方たちが言葉の壁を超えて晴れやかな気持ちになってもらえるようにしました。

一方、コロナ禍で大人たちのモラルが極端に低下していたことも気になっていました。自粛警察やマスクの買い占めなど、自分や自分の周りの人のことだけを考える風潮が広がっているなと、それは自戒を込めて思うようになったんですよね。人はそんなに強くはない。それは自分自身がよくわかっています。そんなとき、自分の弱さを誰に見られたら一番恥ずかしいだろう? と考えていく中で、子供がこちらをじっと見ている『children watching you』シリーズを思いつきました。コロナ禍で制作した『with gratitude』と『children watching you』は、子供と過ごす時間があったからこそ生まれた作品です。

TENTIALについて

── では、今回TENTIALを使ってみた感想をお聞かせいただけますか?

まず、サイズ展開が広いのが良いですね。大きいサイズまで展開しているブランドってなかなかないんですよ。僕は身長182cmで体格が大きいので、ゆったり着られるものが少なく困っていたのですが、TENTIALでは自分に合ったサイズが選べるのがすごくありがたかった。あと、僕はもともとファッションデザイナーだったので、素材なども細かくチェックするのですが、とにかくTENTIALは質が高いと感じました。肌触りも本当に気持ち良い。「高級品だから良い」という意味ではなく、寝ることにちゃんと特化して作っているから良いのだなと感じましたね。

── 実際に寝心地はいかがですか?

いいですね。僕は寝返りをよく打つんですけど、布団の中で摩擦があると寝返りが打ちづらいんですよ。でも、この「BAKUNE」は表面がスムーズで、布団の中で寝返りが打ちやすい。これはかなりポイント高いです。メッシュや薄いパイルの素材も良い感じですね。TENTIALは他にも色々と睡眠アイテムがあるし、新しいものも出てくると聞いたのでとても楽しみにしています。

── 他に気になるアイテムはありますか?

最初に言ったように、僕は寝る時にアイマスクが欠かせないのですが、市販のものでなかなかしっくりくるものがなかったんです。でもTENTIALのアイマスクを先ほど試してみたら、マジックテープで調整できるので全くストレスなく装着することができました。持ち運びを前提に袋が付いているので、出張の時にも便利なんですよ。性格的に、全部を専用の袋に入れて整理しないと落ち着かないので(笑)、専用の袋がちゃんとあるのもありがたい。スーツケースにきれいに収納できるので「分かってるな」と感じました。

── やはり睡眠とパフォーマンスは密接に関係していますか?

間違いないですね。アーティストはよく睡眠を削ることが多いんですけど、睡眠を削るのは本当に最後の手段。睡眠を削らないために、どれだけ事前に計画を立てられるかがとても重要なんです。なぜなら睡眠を削ってしまうと翌日のパフォーマンスが悪くなり、削った数時間が結局全て無駄になってしまうわけですから。効率よく作業を進めて良い作品を作るためには、睡眠を削らない方が断然良いんです。なのに何故、睡眠時間を削ってしまうかというと段取りが悪いからなんですよね。段取りをしっかりと整えれば、ちゃんと睡眠を確保できるということは、声を大にして言いたいです(笑)。

── つい作業に没頭してしまいがちなクリエーターは、心がけるべきポイントですね。

まあ、僕もちゃんとできていないからこそ、それを意識しているわけですけどね(笑)。特に子供が生まれる前は、「自分のことは自分の責任だけですむ」と考えていたところがあって。でも子供ができてからは、「長生きしなきゃ」とか「もっと生きなきゃ」「健康でいなきゃ」と思うようになりましたね。やっぱり、自分のために出せる力よりも、誰かのために出せる力の方が大きい。持続力も違う気がしますね。自分のことだと諦めが早いというか、つい「まあいっか」と思ってしまいがちですが、今僕が「まあいっか」となったら、子供がご飯を食べられなくなってしまう。なので、僕が成長する上で子供との出会いは本当に重要な出来事だったのだなと思いますね。

アーティスト・奥田雄太

日本とイギリスにてファッションデザインを学んだのち、ファッションブランドでデザイナーとして活動。2016年にアーティストに転向した奥田雄太は国内での個展やグループ展に精力的に参加。コロナ禍をきっかけに、当たり前と感じていたことが実は特別な出来事だったと気づき、「感謝を作品にしたい」という思いから『with gratitude』をテーマに作品を製作している。

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