TOP Conditioning Journal Conditioning Magazine 【パラアルペンスキー選手・村岡桃佳】過酷な冬の競技。疲労が溜まる遠征でもパフォーマンスを下げない日々のルーティン

【パラアルペンスキー選手・村岡桃佳】過酷な冬の競技。疲労が溜まる遠征でもパフォーマンスを下げない日々のルーティン

2024.12.13

スポーツ・ビジネス・アート・カルチャーなど各分野で挑戦を続けるプロフェッショナルが、自分の身体にどのように向き合い、どのようにポテンシャルを発揮しているのか。ご自身のライフスタイルで実践されている「コンディショニング※」についてお伺いします。

今回は、パラアルペンスキーの村岡桃佳選手に、過酷な練習を乗り切るためのコンディショニング方法や、オンオフの切り替え方について、お話を伺いました。

※TENTIALが定義するコンディショニングはライフパフォーマンス向上のために、体調に関わる全ての要因を良い状態に整えること

2026年ミラノ・コルティナ冬季パラリンピック出場に向けて始動中

── パラ陸上競技とパラアルペンスキー、夏冬の二刀流パラアスリートとして注目を集めていた村岡選手ですが、今年、パラ陸上選手としての競技生活に区切りをつけられました。現在はどのように過ごしていますか?

陸上に関しては、今年行われたパリパラリンピックへの出場を目指して頑張ってきていたのですが、残念ながら出場は叶いませんでした。ここで陸上には一旦区切りをつけて、今は2026年のミラノ・コルティナ冬季パラリンピックに出場することを目標にトレーニングをしているところです。

── パラアルペンスキーの魅力とはどんなところにありますか?

陸上もパラアルペンスキーも速さを競うという点は共通しているのですが、違う部分もあります。

陸上は記録がすべてです。日本記録、世界記録という明確な数字があり、それを目標にして挑戦していきます。一方でアルペンスキーは、選手それぞれ目標とするものが違います。それは、順位だったり、他の選手とのタイム差だったり、滑り切った後の満足感だったり。また、コースもその会場によって違うのも陸上とは違う点ですよね。

アルペンスキーは、上を目指すと際限がありません。ゴールがなくてどこまでもチャレンジできるのが最大の魅力かな、と思いますね。

── チェアに乗って滑る姿もかっこいいですよね。

はい。チェアというメカを使用する競技というところも私はすごく好きです。かっこいいマシンに乗ってものすごいスピードで滑る競技なので、見ている方はもちろん、滑っている私も毎回わくわく興奮しています。

常に高いパフォーマンスを保つために

── シーズン中はどのようなトレーニングをされていますか?

早朝の暗いうちに起きて、準備してゲレンデに移動。お昼頃まで練習をします。午後からは有酸素運動をはじめとするコンディショニントレーニングのほか、用具の調整をしたりもしますね。

── 試合が始まると遠征なども多いと思います。

そうですね。シーズンが始まると連日試合ということもありますし、移動も長距離で本当にハードスケジュールです。それでも常にいいパフォーマンスを発揮し続けなくてはいけないので、とても大変です。

── 体調を崩されることはありませんか?

私自身体は強い方だと思うのですが、小さい頃から食が細いのが悩みでした。好き嫌いも多かったですし。冬のスポーツは寒い環境のため、外にいるだけでエネルギーを使います。痩せないようにたくさん食べなくてはいけません。

シーズンを乗り切る体力を作るために、食トレもしましたね。とりあえず完食を目指すとか、補食を取り入れるとか、少ない量でもカロリーが摂れる食べ物を選ぶとか。おかげで今はやっと一人前が食べられるようになりました(笑)

お風呂と睡眠でリラックスのスイッチをオン

── 休息に関しては意識されていますか?

私はオンオフのスイッチをしっかり切り替える方だと多います。競技の時は集中しますけど、休みの日は布団にくるまったままダラダラ過ごしたりもします。旅行に行ったり、友人とご飯を食べに行くこともありますね。

── リラックスタイムの中で特に好きな時間はありますか?

お風呂の時間を大切にしていますね。入浴剤がすごく好きで、さまざまなタイプの入浴剤を試しては、自分の好きなものを集めています。

お風呂の入り方にもこだわりがあって、熱いお湯に浸かってしっかり汗をかくのが好きなんです。汗をかくと、体の中の悪いものが排出された気持ちになって、気分的にもリフレッシュできます。デトックス効果ですね。

お水を持ち込んで飲みながら汗をかく入り方は、サウナに近い感覚かもしれませんね。

── 睡眠に関してはいかがですか? 遠征が多いと眠る環境もさまざまだと思います。

枕や布団にこだわっているアスリートも多いですが、私はどんな環境でも寝られるようになろうと思っています。というのも遠征に枕や布団を持って行くとなると、荷物が増えますよね。

パラアスリートの私はもともとの荷物が多いので、そこまで持って行けません。パジャマなど、かさばらないアイテムで「睡眠の質に影響するもの」を選んでいます。アロマを持って行っていた時期もありました。

── 枕や布団が変わっても寝られるタイプですか?

以前は「どこでも寝られる」のが自慢だったのですが、最近はそうでもなくなってきて。なかなか寝付けなかったり、夜中に何度も起きてしまったりすることもあります。あとはレースの結果によるストレスも睡眠に影響します。

実は夏のパリパラリンピックの選考期間の半年間は、本当に寝れない日々が続いていました。当時は自分でも理由が分からず、パジャマを替えてみたり、入浴剤を替えてみたり、できることをいろいろ試したのですが、改善しなくて。そうしたら、選考期間の最後のレース、泣いても笑ってもこれが最後、というレースが終わったその日の夜、半年ぶりに熟睡できたんです。自覚はなかったものの、すごくプレッシャーがかかっていたんでしょうね。

そういった経験もあって、睡眠環境には気を使うようになりました。

TENTIALブランドとコンディショニングサポート契約

── 今年TENTIALとコンディショニングサポート契約を結びました。

TENTIALブランドは、さまざまなアスリートの方が紹介されていたり、店頭に並んでいるのを見たこともあったので、よく知っていましたし身近に感じていました。

お話をいただいた時は、先ほどお話した睡眠のことなど、私自身もコンディショニングやリカバリーについて悩んでいた時期だったので、すごくいいタイミングでしたね。

これを機会に私自身の悩みの解決の糸口になったらいいなと思いました。

── お気に入りのアイテムを教えてください。

「BAKUNE」です。着た時の肌触りが気持ちいいですよね。しかもこの肌触りや感触の良さが、洗濯をしても変わらないのがすごくいい。こういったふかふかでデリケートな衣類って、洗うと硬くなる印象があったので、それが変わらないのには驚きました。

長く使えるのでコスパもいいですよね。

── 「BAKUNE BATH」も気に入ってくださっているとか。

はい。たくさんの入浴剤を試してきた私のランキングに、見事入りました!

好きな入浴剤の基準としてお湯に入った時に長く温浴効果を促進してくれるものを気に入ることが多いです。

「BAKUNE BATH」も香りや色もなくてすごくシンプルな重炭酸の入浴剤。

楽しみで、早くお風呂入りたくなっちゃいます。

── ご友人や仲間のアスリートにもおすすめできそうですか。

プレゼントにぴったりだと思います! 特に目上の方に良さそう。目上の方への贈り物ってすごく迷うじゃないですか。好みもわからないし。その点TENTIALなら、自信を持って「これいいですよ」と渡せます。「BAKUNE」のようなアイテムは、素材違いもたくさんあるので、季節に合わせて贈ると喜ばれると思います。

パラアルペンスキー選手・村岡 桃佳

1997年埼玉県出身。4歳の時に病気の影響で下半身に麻痺が出て、車椅子での生活となる。小学校3年生でチェアスキーに出会い、2014年ソチパラリンピック冬季競技大会に、17歳で日本代表に選出。2018年平昌パラリンピック冬季競技大会で、出場5種目すべてで表彰台に上がり、冬季パラリンピック大会における日本選手最多の1大会5個のメダルを手にした。2019年からパラ陸上競技短距離にも取り組み、東京2020年パラリンピック競技大会では6位入賞を果たした。

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